「僕はどうして生まれてきたの?」と自閉症の少年は言った

「僕が生まれたわけをおしえて」と

彼は、お母さんに聴いた。

何度も何度も…。

 

「僕にはわからないんだよ」

「僕はどうして生まれてきたの?」

 

彼は、自分が納得できる

答えを見つけることがきなかったんだと思う。

だから、何度も聴き続けた。

 

実は、私も

子供の頃、同じことを思っていた。

聴かなかったけど

同じことを思っていた。

 

彼は人生が苦しかった この世界に生きることが苦しかった

だから、どうして生まれてきたのかを知りたかったし、

そのことをずっと考えていたと思う。

 

どうして苦しかったのかな?

それは、

あまりにも自分の内の世界と

外の世界が違いすぎたから?

 

学校や社会のルールの中で

こうしなさい。

これやっちゃ駄目です。って

言われ続けてきて

自分は駄目なんだと思いこんでしまったから?

 

たくさんのことを感じたり

気づいたりできるのに

そのことがいけないことのように

言われてしまう。

 

そのために

ここに自分の生きる場所は

ないかもしれないと思ってしまう。

 

そしてそのことを誰にも話せない。

自分は独りぼっちだと感じる。

 

自分の気持ちや思いを話すことは大切なこと

「僕はどうして生まれてきたの?」と

お母さん以外の人にも

彼は聴いた。

 

納得のいく答えをえることができない彼は

会う人会う人に質問した。

 

きっと聴かずにはおれなかったんだと思う。

そしてそのことが

何人もの人を彼に近づけた。

 

日常的な会話の中で

その時の自分の気持ちを

伝えることがとても難しかった彼。

 

それでも

自分の中の大きな疑問は

彼の中でどんどん大きくなって

聴かずにはいられなかったんだと思う。

 

 

その彼の問を聞いた人は

彼の苦しみを感じることができたと思う。

同時に、自分自身にも同じ質問をしたかもしれません。

 

彼の苦しい思いを知ることができたり、

自分にも、同じ質問をした人がいたなら

それは大切なことで

よかったんじゃないかと私は思う。

 

 

「僕がどうしてうまれてきたのかわかったよ。」と彼は言った!

彼は何度か私のコンサートを聴きに来てくれました。

そして、コンサートの後、私にこう言ったのです。

「僕がどうしてうまれてきたのかわかったよ。」と…。

 

それは、彼がこの2曲を聴いたとき。

「セイリングマイライフ」と

「いのちの理由」

この歌に関しては
大好きなアカペラグループの歌があるので
是非きいてください!
いのちの理由 sinfonia

 

私はびっくりしました。

 

 

彼は

「どうして生まれてきたのか」という言葉をとおして

「人は、命あるものは、

すべて大切で尊い存在だ」

ということを

教えてほしかったんじゃないのかな。

 

どうして生まれてきたの?という問の答えは

あなたは尊い存在で 大切な命

生まれてきてくれて

あなたに会えてみんな幸せだよ…

ということ。

 

だけど、

誰もそんな答えを教えてはくれなかった。

だから、何度も何度もきいたのだろう。

命をもつすべての存在がどんなに尊いのかを

きっと教えてほしかったし

感じたかったんだと思う。

 

「れなさんの歌をきいて、

どうして僕がうまれてきたのかわかったよ」と彼は言ったけど

彼の望む答えを言葉にして伝えることができなかった私。

それでも

歌が、その歌詞が、彼に大切なことを伝えていたのです。

 

彼は、

命ある存在の尊さを知りたかったんだと思う。

学校や社会の中では

自分のことを駄目だとおもっていたかもしれない。

いろんな辛いことがあっても

あなたはあなたのままでいい。

あなたという存在はとても尊く愛おしいもの

だから生きていいんだよ。

 

 

音楽や歌があなたに伝えること

どれほどの言葉をつくして、

自分の思いをつたえようとしても

伝わらないことがあるけれど

それがひとたび、

詩や音楽になると

魂の奥深く

伝わっていくのです。

 

自閉症だったり、発達障害だったり

身体に障害があったり、

感じ方も受け取り方もそれぞれだし

そのことで苦しくなったりすることもあるでしょう。

 

それでも

生まれてきたこと、

そして、

その命は尊いことを

音楽や歌は

あなたに伝えると思う。

 

日々の中に喜びや幸せを

感じることができることも…。

 

私は、彼に生きてほしい。

そして喜びや幸せを感じてほしいと思う。

 

命や魂は

美しい地下水のように

湧いてはやまない泉のように

この地球の深い深いところで

つながっている

私達ひとりひとりも

みんなつながっている。

 

命の長さや短さを憂いたりするけれど

存在していることこそが

その尊さや

生きていることそのものが

かけがえないもの。

 

この世界は無限のひかりの中にあって

愛と幸せに満ちている。

そのことを彼はしりたかった。

そしてきっと感じたかったと思う。

強く強く。

 

私が歌をうたうわけ

私には伝えたいことがある。

 

苦しみの中に感じた光のことや

言葉にならない愛のこと

手放すことのできない寂しさや

魂の震えのこと

 

私が歌うことで

私の中にある何かが

だれかの心と共鳴して

繋がりあえるなら

あの美しい地下水のように…。

 

ただ一瞬でも

響きあえるならと思って

歌っています。

 

それ以外の何もない

ただつながって響き合えたらと

思うのです。

 

ひとりひとりの魂や命は

かけがえのない尊いもので

この一瞬一瞬は幸せに

満ちているということ。

 

ない、足りないと思えば

それは悲しみや虚しさや苦しみを生み

すでにある、ここに満ちていると思えば

それは幸せや尊さや愛おしさになる。

 

生まれてきてよかったと思えたなら

一瞬一瞬の

魂の喜びや幸せを感じられるんじゃないかな?

その瞬間がだれにでもあるはずなんです。

 

ある一瞬にでも

生きる喜びがあるとすれば

魂の癒やしがあるとすれば

それを感じられる歌をとどけたい。

 

 

 

12月3日(金)バリアフリーコンサート
「一丁目マルシェの奇跡」

直前ですが…明日!です!
直前すぎますがご案内させてください。

 

障害がある人もない人も

ともに生きていけるように…との

願いをこめて

バリアフリーコンサートを開催します。

 

今回の、このコンサートでは、

演者それぞれが幸せを表現します。

テーマは「ハピネス」

社会や学校では

辛いことがいろいろあるかもしれないけれど

きっと幸せを感じる瞬間もある。

そのハピネスを大切に生きていけたら…。

 

私自身凸凹で

物心ついたときから

この世の中や、学校や、友人関係の中で

生きづらさを感じていました。

 

音楽を続けてきたのは

そこに私の生きていける世界があったから。

 

12月3日の朗読劇や

ヴォイスヒーリングの歌

お花の生け込みやライブペイントや積み木も

みんなみんな

どれも素晴らしい。

 

舞台を一緒に創ってくれる

音響や照明やカメラや配信の方も

みんなすばらしい。

 

ステージに上がらなくても

影のちからになって動いてくれたスタッフも

みんなみんなすばらしい。

 

 

みんなで創ったこの世界を

どうぞ体験しに来てください。

ホールの客席から一緒に楽しんでください。

 

ホールに来れない方も

配信で楽しんでいただけます。

 

私も歌います。

「どうして僕がうまれてきたのかわかったよ」と

彼が言った曲「セイリングマイライフ」からスタートして、

愛と幸せの歌を歌います。

どうぞ聴きにきてください。

コンサートの申し込みはこちらから。